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重版出来の原作漫画とドラマ版の違い|何巻まで映像化した?

重版出来の原作漫画とドラマ版の違い|何巻まで映像化した? 重版出来!

こんにちは、nanaです。

ドラマ『重版出来!』を見終えたあと、「原作漫画ではどこまで進んでいるの?」「ドラマの続きは何巻から読めばいい?」と気になった方も多いのではないでしょうか。

原作を確認してみると、ドラマ版はコミックを第1巻から順番どおりに映像化した作品ではありません。

複数のエピソードを一つにまとめたり、人物が成長する順番を入れ替えたり、原作の後半に登場する出来事を最終回へ前倒ししたりと、全10話のドラマとして成立するように丁寧な再構成が行われています。

そのため、ドラマの続きだけを読みたい場合と、原作とドラマの違いをじっくり味わいたい場合では、読み始める巻が変わってきます。

この記事では、ドラマ『重版出来!』が原作漫画の何巻までを描いたのかを整理しながら、設定変更、エピソードの順番、最終回の違いまで分かりやすく解説します。

この記事のポイント
  • ドラマが原作の何巻までを描いたか
  • ドラマの続きを読む場合の開始巻
  • 人物設定とエピソード順の違い
  • 原作全20巻で補完される物語

ネタバレについて
この記事には、ドラマ版の最終回と原作漫画の後半に関する内容が含まれます。初めて作品を見る方や結末を知りたくない方は、視聴後に読むことをおすすめします。

重版出来の原作とドラマの違い

最初に結論から言うと、ドラマ『重版出来!』は原作漫画の第1巻から第4巻付近までのエピソードを中心に構成されています。

ただし、すべての話が原作の掲載順に並んでいるわけではなく、第5巻以降につながる要素や、さらに後の巻で描かれる人物の変化も一部取り入れられています。

「ドラマは原作4巻まで」と言い切るより、「1〜4巻を軸に、後半の要素も加えて再構成した作品」と捉えるのが正確です。

重版出来の全20巻のうちドラマが主に原作1巻から4巻を映像化した範囲図
比較項目ドラマ版原作漫画
物語の範囲主に1〜4巻の出来事全20巻で完結
エピソード順全10話向けに変更人物の成長に沿って進行
人物描写短い時間で特徴を強調迷いや変化を長期的に描写
最終回後半要素を前倒しして完結出版業界の変化まで描く
重版出来のドラマ版と原作漫画を範囲・進行・人物描写・最終回で比較した表

ドラマは原作何巻まで?

ドラマ版の中心になっているのは、原作コミック第1巻から第4巻付近までに描かれる物語です。

出版社・興都館へ入社した黒沢心が『週刊バイブス』編集部に配属され、漫画家、営業担当、書店員などと出会いながら、漫画を読者へ届ける仕事を学んでいく流れが映像化されています。

ドラマは2016年4月12日から6月14日まで放送された全10話の作品で、原作の出来事を一話ずつそのまま再現するのではなく、連続ドラマとして見やすい順番に組み直しています。

第1話では、黒沢心の入社と三蔵山龍の再起を中心に、編集部がどのような場所なのかを視聴者へ一気に伝えています。

第2話では営業部員の小泉純、第3話では高畑一寸と成田メロンヌ、第4話以降では中田伯や東江絹と、毎回異なる仕事人へ焦点が移っていきます。

こうした序盤から中盤の大きな流れは、原作1〜4巻の内容と重なります。

放送当時の作品解説でも、ドラマは主に原作1〜4巻のエピソードを中心に構成されていると紹介されていました。

ドラマの映像化範囲の目安

物語の土台は原作第1巻から第4巻付近です。ただし、最終回を含めて後半巻の要素が加えられているため、完全な巻数対応ではありません。

漫画原作のドラマでは「第1話が第1巻、第2話が第2巻」という対応を想像しがちですよね。しかし『重版出来!』の場合は、巻数よりも各話で何を伝えたいのかを基準に素材が選ばれています。

原作の何巻までかを知ることはできますが、それだけではドラマ版の構造を完全には説明できないんです。

続きは原作5巻から読める

ドラマを見終えたあと、描かれなかった物語をすぐに読みたい場合は、原作第5巻から読み始めるのが一つの目安です。

第5巻以降では、ドラマで登場した人物たちが編集者や漫画家としてさらに先へ進み、ドラマでは十分に描き切れなかった出版工程や仕事上の壁に向き合っていきます。

ただし、第5巻の最初からドラマ最終回の直後が始まるわけではありません。

ドラマ版は原作の順番を組み替えているため、第5巻を読むと「この出来事はドラマですでに見た」「ドラマとは少し違う形で進んでいる」と感じる場面もあります。

原作第5巻では、印刷会社の製版担当や出版社の制作部門など、漫画を実際の本へ仕上げる人々にも光が当てられます。

ドラマでも出版はチーム戦として描かれていますが、原作ではそのチームの範囲がさらに広がっていくんですね。

第5巻から読むときの注意点

「第5巻=ドラマ最終回の完全な続編」ではありません。

ドラマで前倒しされた出来事や、順番が変更された人物関係があるため、細かな違いを受け入れながら読む必要があります。

すでにドラマの内容をよく覚えていて、多少の時系列の重なりがあっても気にならない方なら、第5巻からでも物語を追うことはできます。

一方で、中田伯がどのように心へ信頼を寄せるようになったのか、安井昇がなぜ効率を優先する編集者になったのかなど、人物の感情を丁寧に追いたい方は第1巻から読んだほうが理解しやすいかなと思います。

原作漫画は全20巻で完結しており、第20巻では長年描かれてきた漫画家、編集者、書店、読者の物語が一つの着地点へ向かいます。

ドラマの続きは5巻から、比較を楽しむなら1巻からと示した読書ガイド

商品名:『重版出来!』第1巻(松田奈緒子)

ドラマとの順番や人物描写の違いまで味わうなら、第1巻から読み直すのがいちばん分かりやすいです。黒沢心が出版の世界へ踏み出す最初の熱を、原作ならではの間と表情で確かめてみてください。

価格、在庫、特典内容は販売時期によって変わるため、楽天の商品ページで最新情報をご確認ください。書籍の基本情報や試し読みは、小学館コミック公式の『重版出来!』第1巻ページでも確認できます。

最初から読むべき人の特徴

原作とドラマの違いを楽しみたい方には、コミック第1巻からの通読をおすすめします。『重版出来!』は、大きな事件や結末だけを追う作品ではありません。

編集者が作家へかける言葉、会議で発行部数が決まるまでの駆け引き、書店員が一冊の漫画を棚へ置く理由など、小さな積み重ねが人物の成長につながっています。

ドラマ版では45分前後の一話に収めるため、説明を省いたり、複数の出来事を同時進行させたりしています。その構成はとても見事ですが、原作を読むと、ドラマで一瞬だけ見せた表情やセリフの奥にあった時間が見えてきます。

特に、次のような方は第1巻から読むと楽しみが増えるはずです。

第1巻から読むのがおすすめの人

人物の感情が変わる過程を丁寧に追いたい人。

ドラマで省かれた出版工程を知りたい人。

安井昇や中田伯を単純な善悪で判断したくない人。

脚本がどの場面を移動・統合したのか比較したい人。

たとえば、ドラマの安井は早い段階から冷静で隙のない人物として登場します。

原作では、その仕事ぶりが繰り返し描かれることで、効率を優先する姿勢の裏にある喪失感が少しずつ伝わってきます。

中田についても、ドラマでは社会との距離や危うさが分かりやすく整理されていますが、原作では周囲と衝突しながら変化する長い時間があります。結末を知っていても、そこへ至る道のりは別物です。

あなたがドラマで気になった人物は、原作ではどんな顔を見せるのでしょうか。

全10話に再構成された理由

ドラマ版が原作の順番を変えた大きな理由は、限られた話数の中で、一話ごとの主題とシリーズ全体の着地点を明確にするためです。

原作漫画は、掲載回を重ねながら一人ひとりの仕事や人生を掘り下げられます。

一方のテレビドラマは、毎週一つの満足感を届けながら、10週間を通した大きな物語も進めなければなりません。そこでドラマ版は、原作を削るだけではなく、離れた場所にある出来事を結び直す方法を選びました。

原作エピソードの順番変更

ドラマ版では、黒沢心が出版社の仕事を学ぶ順番が、視聴者にも出版の流れが分かるように整理されています。

第1話で編集部と漫画家の関係を見せたあと、第2話ではコミック営業部へ視点を移し、漫画を作っただけでは読者へ届かないことを描きます。

小泉純は、希望していた情報誌の仕事ではなく、コミック営業部へ配属されたことで意欲を失っていました。しかし、黒沢と書店を回り、書店員が売り場を作る姿に触れたことで、自分も作品を読者へ届けるチームの一員だと気づきます。

TBSの制作記録でも、第2話は小泉と黒沢の書店回りを通し、書店、漫画家、出版社の連携を描く回として紹介されています。

この営業のエピソードを序盤へ置くことで、ドラマは早い段階から「主人公だけが頑張る成功物語」ではないと伝えています。

第4話では、画力は未熟でも物語を作る力を持つ中田伯と、高い画力を持ちながら自分の物語に自信を持てない東江絹が同時に登場します。

二人を同じ回で見せることで、漫画家に必要な才能は一つではないことが伝わります。

また、新人の心と経験豊富な安井が東江への接し方で対立するため、編集者にも異なる正しさがあると分かる構成です。原作の掲載順を守ることより、一話の中で人物や価値観を対比させることが優先されているんですね。

複数話をまとめるニコイチ構成

ドラマ版の再構成が特に分かりやすいのが、第3話です。

この回では、黒沢心が人気漫画家・高畑一寸の原稿を催促する物語と、壬生平太が担当する成田メロンヌとの関係に悩む物語が並行して進みます。

高畑は恋人・梨音の家出によって執筆に集中できず、締め切り直前まで原稿が完成しません。心は新人らしい情熱で高畑へ向き合いますが、作家の私生活に踏み込みすぎる危うさも見せます。

一方の壬生は、成田の人気低下と作品の方向性に悩みながら、作家を励まそうとするほど言葉が届かなくなっていきます。

TBS公式の第3話あらすじでも、高畑の原稿問題と、壬生と成田の関係悪化が同じ回の二本柱として描かれています。

原作では別々に描かれていた要素を一話へ統合することで、「編集者は漫画家にどこまで関わるべきなのか」という共通の問いが浮かび上がりました。

当時のドラマ評でも、二つの原作エピソードを一つにまとめながら、重要なセリフや主題を残した脚本構成が評価されています。

ニコイチ構成とは
ここで言うニコイチとは、原作の異なる場所にある二つの出来事を、一つのドラマ回へ組み合わせる構成です。単純な省略ではなく、共通する主題を強く見せるための再編集と考えると分かりやすいですよ。

高畑の物語は、漫画家を動かして原稿を完成させる編集者の仕事を描いています。成田の物語は、人気や勢いを失いかけた作家とどう向き合うのかを描いています。

一方では作品を前へ進め、もう一方では立ち止まった作家を支える。二つを並べたことで、編集者の仕事には一つの正解がないことが、より鮮明になりました。

高畑の原稿問題と成田の不調を第3話へ統合した重版出来のニコイチ構成図

最終回に後半要素を前倒し

ドラマ版と原作の最も大きな違いは、最終回の作り方です。

ドラマ最終回では、中田伯の『ピーヴ遷移』が連載作品として注目を集める一方、中田自身は作品の世界へ深く入り込み、心や周囲の人間を遠ざけてしまいます。

さらに、大御所漫画家・三蔵山龍の受賞と新たな挑戦が重ねられ、若い才能とベテランの再出発が同じ回で描かれました。

TBS公式の最終回紹介でも、寝食を惜しんで作品へ没頭する中田と、彼を心配する黒沢の衝突が中心に置かれています。

原作では、中田の才能が社会へ広がっていく過程も、三蔵山が漫画家として歩み続ける姿も、より長い時間をかけて描かれます。

ドラマ版は、その後の物語につながる要素を前倒しし、全10話の最終地点へ集めました。

これにより、黒沢が新人編集者として一歩踏み出す物語と、中田が一人で描くことからチームで作品を作ることへ向かう物語が、同時に着地します。

原作どおりの途中地点で終えると、ドラマは「これから中田の連載が始まる」という予告のような終わり方になっていたかもしれません。

しかし実際の最終回では、『ピーヴ遷移』が読者へ届き、編集、営業、漫画家、アシスタントなど、見えない人々の仕事が一つにつながります。

ドラマ最終回の詳しい出来事や登場人物のその後は、重版出来の最終回と結末の考察でも整理しています。

◆nanaの見どころ
原作から場面を前倒しする改変は、ときに物語を急いでいるように見えることがあります。でも『重版出来!』の場合は、若い中田と大御所の三蔵山を同じ最終回へ置いたことで、「漫画家は何度でも始められる」という一つの答えが生まれているんですよね。

中田伯の連載と三蔵山龍の再出発を第10話へ前倒しした構成図

商品名:『重版出来!』Blu-ray BOX

原作の後半要素をどう一つの最終回へ集めたのかは、表情や沈黙の長さまで見直すとさらに伝わります。中田伯と黒沢心の距離が変わる瞬間を、映像でじっくり確かめたい方に向いています。

価格、在庫、特典内容は販売時期によって変わるため、楽天の商品ページで最新情報をご確認ください。

原作漫画とドラマの設定差

ドラマ版は原作の人物像を大きく壊してはいませんが、外見、行動の見せ方、物語終了時の立場には違いがあります。

映像では登場した瞬間に性格や役割を伝える必要があるため、俳優の持つ雰囲気を生かして人物像を調整した部分もあります。

原作との違いを知ったうえで見ると、変更された部分と、あえて変えなかった部分の両方が見えてきます。

和田編集長の外見変更

原作漫画の和田靖樹は、ぽっちゃりとした体形と個性的な髪形が目を引く人物です。一方、ドラマ版では長身の松重豊さんが演じており、外見の印象は原作と大きく異なります。

それでも、阪神タイガースを熱心に応援する姿や、発行部数をめぐって営業部とぶつかりながら編集部員を守る姿勢は受け継がれています。

和田は、漫画への愛だけで雑誌を運営している編集長ではありません。売上、発行部数、制作費、雑誌の存続を考えながら、作家と編集者が挑戦できる場所を守ろうとしています。

松重豊さんの和田は、原作の派手な見た目を再現する代わりに、立っているだけで会議室の空気が引き締まる存在感を持っています。

大きな声で部下を叱る場面でも、単に怖い上司には見えません。雑誌を背負っている人の焦りと、部下に失敗させる覚悟の両方が感じられます。

外見は変わっても、雑誌を「作家と編集者が帰ってこられる家」として守ろうとする中心部分は変わっていません。ドラマ版の出演者と人物関係を確認したい方は、重版出来のキャストと人物相関図もあわせてご覧ください。

安井昇の結末と所属の違い

安井昇は、ドラマを見た人の間で評価が分かれやすい人物です。新人作家へ親身に寄り添う黒沢とは異なり、安井は市場で売れる可能性、制作効率、締め切りを優先します。

東江絹が描きたい物語よりも、企画として成立する漫画を求めるため、冷たい編集者に見える場面もあります。

しかし、安井の仕事の背景には、かつて自分が関わっていた漫画誌の廃刊があります。情熱を持って作家を育てても、雑誌そのものがなくなれば連載の場所を守れない。

その経験から、安井は感情ではなく数字と仕組みを信じるようになりました。ドラマ版は、黒沢の情熱によって安井が急に考えを変える展開にはしていません。

最終回まで安井は安井の仕事の仕方を貫き、『週刊バイブス』編集部に残ります。一方の原作では、その後も出版環境が変化し、安井は紙の漫画誌だけではない場所へ進んでいきます。

WEB漫画という新しい仕組みの中でも、読者の動きや数字を冷静に見る安井の力は必要とされます。ここが、全10話で終わるドラマと、長期連載された原作の大きな差です。

安井は悪役ではない

黒沢は作家の心を守ろうとし、安井は作品が発表される場所を守ろうとしています。方法は正反対ですが、どちらも出版の現実から生まれた編集者の姿です。

ドラマでは対立する二人の違いが強く見えますが、原作を最後まで読むと、時代によって必要な編集者像そのものが変わっていくことが分かります。

重版出来の和田編集長と安井昇について原作とドラマの人物描写を整理したスライド

中田伯と梨音の描写強化

中田伯は、原作とドラマの違いを比べるうえで特に興味深い人物です。

絵の技術は未熟ですが、ほかの人には作れない物語を生み出す力があり、黒沢は彼の原稿に強く引きつけられます。

ドラマ版では、永山絢斗さんの静かな演技によって、中田が社会から切り離されているような危うさが強調されています。

人との距離感が分からず、相手の感情を想像することも苦手ですが、黒沢から向けられるまっすぐな信頼には少しずつ反応していきます。

原作の中田は、ドラマ以上に言動が荒く、周囲との摩擦も大きい人物です。

漫画を描くことが自己表現というより、生きるために必要な行為になっているため、作品と自分を切り離せません。

ドラマは全10話の中で視聴者が彼の変化を受け止められるように、攻撃的な部分を整理し、孤独と才能へ焦点を絞っています。

高畑一寸の恋人・梨音も、映像化によって存在感が強くなった人物です。梨音は自由気ままで、高畑が締め切りに追われていても自分の感情を優先します。

原作でも高畑を振り回す存在ですが、ドラマでは最上もがさんの衣装や振る舞いによって、漫画家の仕事場へ突然入り込む華やかな異物のように映ります。

ただし、梨音を単純な悪女と考えると、高畑との関係は見えにくくなります。高畑自身も梨音の存在によって感情を揺さぶられ、その揺れを創作の力に変えているからです。

安定した生活だけでは描けないものがあり、不安定すぎれば原稿は完成しない。梨音は、その危うい境界を目に見える形で示す人物なのかもしれません。

重版出来の中田伯と梨音がドラマ版で強調された人物像を示すスライド

ドラマで省かれた原作の魅力

ドラマ版は原作の魅力を10話へ凝縮していますが、原作全20巻には、放送当時より先の出版業界と人物たちの人生が描かれています。

紙の雑誌を売るだけではなく、電子書籍、WEB漫画、映像化、書店の変化など、作品が読者へ届く道そのものが広がっていきます。

ドラマで心を動かされた方ほど、原作で描かれる「その後」に驚くのではないでしょうか。

出版業界の変化と長期成長

ドラマ版が放送された2016年は、紙の漫画雑誌や単行本と電子書籍が並び始めていた時期です。

第1話から紙の本が売れにくくなっている現実に触れ、第8話では過去の名作を電子書籍化するための交渉も描かれました。

ただし、全10話のドラマで扱える変化には限りがあります。

原作は約11年にわたって連載されたため、その間に現実の出版業界で起きた変化も物語へ入り込んでいます。

WEB漫画の存在感が大きくなり、紙の雑誌とは異なる方法で読者の反応を測るようになります。書店も、発売された本を並べるだけではなく、人が作品と出会う場所として新しい形を探していきます。

漫画がアニメ化される場面では、原作者の手を離れ、別の作り手がキャラクターや物語を解釈する難しさも描かれます。

原作第19巻では、出版業界で起きている大きな変化と向き合う編集者たちが描かれ、第20巻ではその先にある未来まで物語が進みます。

ここで大切なのは、紙と電子のどちらが正しいかを決めることではありません。作品を必要としている読者がいるなら、どのような道を使って届けるのか。

『重版出来!』は、出版の形が変わっても残り続ける問いを描いています。ドラマで小泉が書店営業の価値に気づいたように、原作では登場人物たちが新しい時代の「届け方」を学び直します。

同じ仕事を続けるのではなく、仕事の意味を問い直しながら成長していくところが、長期連載だからこそ描けた魅力です。

紙の本からWEB漫画と電子書籍へ広がる重版出来原作5巻から20巻の世界

全20巻で深まる人物関係

原作全20巻を読む最大の魅力は、登場人物が成功した瞬間だけで終わらないことです。新人編集者だった黒沢心は、担当作家を持ち、作品の結果に責任を負う立場になっていきます。

情熱があれば作家を救えると思っていた心も、自分の言葉が相手を追い詰める可能性や、良い作品でも売れない現実を知ります。中田伯は、漫画家として注目を集めるほど、新しい問題に直面します。

一人で作り上げた世界へアシスタントが入り、編集者が意見を出し、映像化では別の作り手が作品を解釈します。それは成功の証しであると同時に、中田にとっては自分の居場所を他人に触れられる恐怖でもあります。

ドラマ最終回で中田は、心やアシスタントの存在を受け入れる入口に立ちました。原作ではその先へ進み、作品が自分だけのものではなくなっていく過程と向き合います。

東江絹も、安井に傷つけられた新人作家という位置で止まりません。自分は何を描きたいのか、誰と作品を作るのかを考えながら、漫画家としての選択を重ねていきます。

安井も、冷たい編集者という印象のまま終わらず、自分の能力が必要とされる場所を探します。三蔵山龍も、若い漫画家を導く立派な大御所というだけではありません。

過去の成功に頼らず、変わっていく読者の前で新しい作品を描こうとする、一人の現役漫画家として描かれ続けます。

全20巻で描かれるのは、完成された人々ではなく、仕事をしながら何度も自分を作り直す人々です。

ドラマを見たときには苦手だった人物が、原作を読むと違って見えることもあります。あなたは、結果を出すために感情を切り離す安井と、相手の心へ飛び込んでいく黒沢のどちらに共感するでしょうか。

重版出来の原作に関するよくある質問(FAQ)

Q1. ドラマは原作の何巻までですか?

A. 主軸となっているのは、原作コミック第1巻から第4巻付近までのエピソードです。

ただし、原作の順番どおりに映像化されているわけではなく、最終回には後半巻につながる要素も前倒しされています。

そのため、「完全に第4巻の最後まで」と区切るより、1〜4巻を中心に再構成した作品と考えるのが分かりやすいです。

Q2. ドラマの続きは5巻から読めますか?

A. ドラマで描かれなかった物語を知りたい場合は、第5巻から読み始める方法があります。

ただし、ドラマ最終回の直後から時系列どおりに始まるわけではありません。

ドラマで前倒しされた出来事や順番を変更された話があるため、多少の重なりを含めて楽しむ必要があります。

Q3. ドラマと原作の結末は同じですか?

A. 同じではありません。

ドラマ放送時には原作漫画が完結していなかったため、ドラマ版は中田伯の連載と三蔵山龍の再挑戦を中心に、独自の区切りを作っています。

原作はその後も続き、出版業界の変化や登場人物の長期的な成長を描いて全20巻で完結します。

Q4. 重版出来の漫画は完結していますか?

A. 原作漫画は全20巻で完結しています。

第20巻では、黒沢心、中田伯、三蔵山龍をはじめ、長く物語を支えてきた人々が、それぞれの仕事と未来へ向き合います。

紙の単行本や電子書籍の販売状況、価格、収録内容は変更される場合があるため、購入前に出版社や販売店の公式情報をご確認ください。

Q5. ドラマだけ見ても物語は完結しますか?

A. ドラマ版だけでも、一つの作品として完結する構成になっています。

黒沢心の成長、中田伯の連載、三蔵山龍の再出発が最終回で結びつくため、原作を読んでいなくても物語の主題は理解できます。

一方、人物のその後や変化する出版業界まで知りたい場合は、原作全20巻を読むと物語の奥行きがさらに広がります。

作品情報を確認するときの注意

書籍の販売形態、電子版の配信状況、ドラマの配信先などは時期によって変わる場合があります。

正確な情報は、TBS、小学館、各配信サービスや販売店の公式サイトをご確認ください。

作品画像や場面写真をブログ、SNS、動画などで使用する場合は権利者の利用条件を確認し、著作権に関する最終的な判断が必要なときは専門家にご相談ください。

原作とドラマは両方見る価値

ドラマ『重版出来!』は、原作漫画の第1巻から第4巻付近を中心に、複数の出来事を全10話へ再構成した作品です。

原作の場面をただ減らしたのではなく、エピソードの順番を変え、異なる人物の悩みを同じ回へ集めることで、一話ごとの主題をはっきりさせています。

最終回では、原作の後半につながる中田伯の成長や三蔵山龍の再挑戦を前倒しし、映像作品として独立した結末を作りました。

ドラマの続きが気になる方は、第5巻から読み進めることができます。

ただし、ドラマと原作の違いを細かく楽しみたい方や、登場人物の気持ちが変わる過程を知りたい方には、第1巻からの通読がおすすめです。

ドラマ版には、俳優の表情、音楽、間の取り方によって、一冊の漫画が生まれる熱気を一瞬で伝える力があります。

原作漫画には、その一瞬に至るまでに積み重ねられた迷いと時間を、ページをめくりながら追える魅力があります。

どちらかが完全版なのではなく、同じ理念を異なる方法で読者と視聴者へ届けた二つの『重版出来!』なのだと思います。

一瞬の熱気を伝えるドラマ版と積み重ねを描く原作漫画の魅力を対比したスライド

◆nanaの見どころ
ドラマを見返したあとに原作を読むと、何気なく通り過ぎていたセリフの意味が変わって聞こえることがあります。原作を読んだあとにドラマへ戻ると、脚本がなぜ二つの出来事を同じ回へ置いたのかも見えやすくなりますよ。

一冊の漫画の後ろには、描く人、整える人、売る人、棚へ置く人、そして手に取る読者がいます。

あなたがもう一度『重版出来!』を見るとき、最初に見たときには気づかなかった誰かの仕事が、物語の余白から見えてくるかもしれません。

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