こんにちは、nanaです。
唐沢寿明さん主演の『白い巨塔』を見返していると、教授選とは直接関係がなさそうな場所で、妙に緊張感のある女性たちの集まりが登場します。それが、浪速大学医学部の教授夫人会「くれない会」です。
華やかな服装で食事や会話を楽しんでいるように見えるのに、東政子が誰よりも席や立場を気にし、鵜飼典江の一言で空気が変わる。医局で財前五郎と東貞蔵が繰り広げる権力争いとは別世界に見えながら、実はよく似た力関係がそこにもあります。
ただし、「くれない会が裏で教授選を操っていた秘密組織」と考えるのは少し違います。ドラマで夫人たちが教授選の票を持っているわけではありませんし、くれない会の会合だけで教授が決まるわけでもありません。
くれない会の面白さは、教授選を直接動かすことより、浪速大学の権力が家庭や妻たちの人間関係にまで染み出していることを見せるところにあります。夫の地位が揺れると妻の立場まで揺れ、夫が上へ進めば家庭にも別の期待が生まれる。そこまで含めて見ると、「白い巨塔」というタイトルが指しているものが、病院の中だけではないように感じられます。
ここでは2003年版を中心に、くれない会とは何なのか、鵜飼典江・東政子・財前杏子たちがどう関わったのか、そして第4話「落選」の役員改選が教授選の物語とどう重なるのかを整理します。
※この記事は2003年版『白い巨塔』第1部の教授選や、その後の医療裁判に触れています。
- 『白い巨塔』の「くれない会」とは何か
- 鵜飼典江・東政子・財前杏子とくれない会の関係
- 第4話で東政子が副会長から外された意味
- くれない会と教授選はどのようにつながっているのか
- 財前杏子が鵜飼典江へ贈り物をした場面の意味
- 里見三知代にまで大学の圧力が及んだ場面
- くれない会が「白い巨塔」の権力構造をどう映しているのか
- 白い巨塔の「くれない会」とは?浪速大学医学部の教授夫人会
- 第1話から始まっていた東政子の焦り
- 第2話の誕生会|華やかな食卓にも医学部の序列がある
- 第4話「落選」|東政子が副会長から外された意味
- 東政子はなぜ財前五郎を嫌うのか
- 鵜飼典江|くれない会の会長はなぜ強いのか
- 財前杏子が鵜飼典江へ贈った「辻が花」の意味
- くれない会は教授選を裏で操っていた?
- くれない会が怖いのは「妻にも肩書がついて回る」から
- 里見三知代にも届いた大学の圧力
- 東政子と財前杏子|「教授夫人」という同じ椅子を巡る二人
- くれない会を見ると「白い巨塔」が病院だけではないと分かる
- くれない会を見返すなら第1話・第2話・第4話・第7話・第15話
- 白い巨塔「くれない会」のFAQ
- まとめ|くれない会は教授選の黒幕ではなく「白い巨塔を映す鏡」
白い巨塔の「くれない会」とは?浪速大学医学部の教授夫人会
2003年版『白い巨塔』で「くれない会」と呼ばれているのは、浪速大学医学部の教授夫人会です。フジテレビ公式の第4話あらすじでも、芦屋のホールで「浪速大医学部の教授婦人会『くれない会』」の総会が開かれたことが明記されています。
会長を務めているのは、医学部長・鵜飼良一の妻である鵜飼典江。そして第一外科教授・東貞蔵の妻である東政子は副会長を務めています。つまり、夫たちが大学で持つ役職と、妻たちの会での立場が並んで見える構造になっています。
| 人物 | キャスト | 夫・家族 | くれない会との関わり |
|---|---|---|---|
| 鵜飼典江 | 野川由美子 | 医学部長・鵜飼良一の妻 | 2003年版で会長 |
| 東政子 | 高畑淳子 | 第一外科教授・東貞蔵の妻 | 当初は副会長 |
| 則内喜久子 | 橘ユキコ | 医学部附属病院長・則内の妻 | 第4話で新副会長に指名される |
| 財前杏子 | 若村麻由美 | 財前五郎の妻 | 教授選をめぐる夫人社会の力学と深く関わる |
| 里見三知代 | 水野真紀 | 里見脩二の妻 | 典江らとの関係を通して大学側の影響を受ける |
くれない会は女医の会ではない
ここは意外と混同しやすいところですが、くれない会は女性医師の集まりではありません。少なくとも2003年版で明確に描かれているのは、医学部教授たちの「夫人会」です。
くれない会を理解するうえで重要なのは、女性医師のキャリア論より、夫が大学で持っている立場が、妻の世界にも持ち込まれていることです。だから会長が誰で、副会長から誰が外されるのかという出来事が、単なる婦人会の人事では終わりません。
その小さな役員改選が、医学部で誰の力が強く、誰が衰えつつあるのかを視聴者へ知らせる場面になっています。
第1話から始まっていた東政子の焦り
くれない会の意味は、第4話だけを見てもある程度分かりますが、第1話から追うともっとはっきりします。物語の序盤で東政子は、くれない会で自分が恥をかかされたと怒って帰宅します。
きっかけは、週刊誌に掲載された知事の手術会見の記事です。東教授より財前五郎の方が目立ち、夫人たちから「今や財前外科ではないか」という趣旨の話まで出たことで、政子は強い不満を抱きます。
ここで政子が恐れているのは、単に夫が写真で目立たなかったことではありません。第一外科教授・東貞蔵の下にいたはずの財前が急速に存在感を増し、それが夫人たちの会話にまで現れ始めたことです。
医学部ではまだ東が教授です。それなのに、くれない会ではすでに「次の権力」が噂されている。この少しのずれが、東家の不安を早い段階から見せています。
第2話の誕生会|華やかな食卓にも医学部の序列がある
第2話では、鵜飼典江の誕生会が鵜飼家で開かれます。そこへ東政子や産婦人科教授・葉山の妻である昭子ら、くれない会の夫人たちが集まっています。
一見すると、教授夫人同士の社交です。しかし医学部長夫人である典江を中心に人が集まる構図そのものが、夫たちの大学での関係を思わせます。病院では教授たちが鵜飼医学部長の意向を意識し、家庭ではその妻を中心に夫人たちが集まる。二つの世界は完全に切り離されてはいません。
くれない会を「裏の教授会」と呼んでしまうと少し大げさですが、大学の権威が勤務時間を終えても家庭から消えないことを見せる装置とは言えそうです。
第4話「落選」|東政子が副会長から外された意味
くれない会を理解するうえで、最も重要なのが第4話です。芦屋のホールで総会が開かれ、この日は役員改選が行われます。
東政子は、鵜飼典江が会長に再任されることも、自分が副会長に再任されることも当然だと思っていました。ところが典江が新しい副会長として指名したのは、医学部附属病院長・則内の妻である喜久子です。
政子は副会長の座を失います。

ここでフジテレビ公式あらすじは非常に重要な説明をしています。くれない会では医学部内の権力構造がそのまま映されるため、まもなく定年を迎える東教授の力が弱まりつつあることを、政子自身が思い知らされるのです。
「落選」したのは夫ではなく妻だった
第4話のサブタイトルは「落選」です。この時点では第一外科の教授選そのものが決着したわけではありません。それより先に、妻の世界で東政子が副会長から外されます。
私は、この順番がとても面白いと思います。医学部で東教授の影響力が正式に失われる前に、くれない会では「東家の時代が終わりへ向かっている」ことが先に形になって現れるからです。
政子が失ったのは婦人会の肩書一つです。それでも本人にとっては、夫・東貞蔵の力が衰えていることを突きつけられる出来事でした。
教授選はまだ終わっていないのに、妻の席が先に動く。この場面によって、浪速大学では権力が正式な役職だけで決まるものではなく、周囲の人が「これから誰が強くなるのか」を読みながら動いていることが伝わります。
東政子はなぜ財前五郎を嫌うのか
東政子が財前へ強い反感を持つ理由も、「夫の弟子が生意気だから」だけではありません。財前が教授になるということは、東貞蔵の後任が決まるだけでなく、東家が第一外科の中心ではなくなることを意味します。
第3話では、東が外部から次期教授候補を招こうとしていることを政子が知り、財前への不快感から夫の方針に賛成します。つまり政子にとって教授選は、病院の人事であると同時に、自分たち夫婦の立場に関わる問題でもありました。
だからこそ、くれない会での副会長落選が痛いんですよね。夫が教授を退けば自分を取り巻く景色も変わる。それを本人が誰よりも敏感に感じているため、財前の台頭を冷静な世代交代として受け止めることができません。
もちろん、「政子が教授選を支配していた」とまで言うことはできません。彼女には教授選の票がありません。それでも、夫の地位と自分の価値を強く結びつけている人物として描かれることで、教授という肩書が家族にまで及ぼす力を見せています。
鵜飼典江|くれない会の会長はなぜ強いのか
くれない会の中心にいるのが、医学部長・鵜飼良一の妻である典江です。第4話では会長へ再任され、副会長を誰にするかを決める立場として描かれています。

だからといって、典江自身が教授選を動かす医学部の役職を持っているわけではありません。彼女の強さは、夫・鵜飼が医学部長として大学の中心にいることと切り離して考えにくいものです。
この関係が面白いのは、単純に「夫が偉いから妻も偉そう」という笑いだけでは終わらないところです。夫人たちも誰の夫がどの位置にいて、次に誰が上がり、誰が退くのかを見ています。典江が中心に座ること自体が、医学部長という肩書の重さを別の場所から見せています。
財前杏子が鵜飼典江へ贈った「辻が花」の意味
教授選が進む第7話では、財前杏子が鵜飼家を訪ね、典江へ挨拶を申し出ます。杏子が持参した風呂敷の中には、高価な「辻が花」の反物が入っていました。
この場面は、夫人たちの関係と教授選の政治が近いところにあることをよく表しています。ただし、「この贈り物で教授選の票が動いた」と断定することはできません。公式あらすじにも、そのような結果までは書かれていません。
重要なのは、財前家が鵜飼家との関係を夫同士だけで完結させていないことです。財前五郎は医学部で鵜飼の支持を必要とし、家庭側では杏子が典江へ挨拶に出向く。教授選が病院の会議室だけで進んでいるわけではないことが見えてきます。

杏子は単なる「財前の駒」なのか
杏子を「夫に命じられて動くだけの妻」と決めつけるのも違うと思います。ドラマでは、杏子自身も財前が教授になることや、自分が教授夫人になる未来へ強い関心を示しています。
そこには夫婦の愛情だけでは説明できないものがあります。財前が教授になることで五郎自身が望む地位を得る一方、杏子にも「教授夫人」という新しい立場が生まれる。夫婦それぞれの欲望が同じ方向を向くため、教授選は財前一人の戦いではなくなっていきます。
私は、ここが東政子との共通点でもあると思います。政子は教授夫人という立場を失うことを恐れ、杏子はそこへ近づこうとする。二人の間にあるのは単なる嫁同士の対立ではなく、同じ椅子を違う時間から見ている女性たちなのかもしれません。
くれない会は教授選を裏で操っていた?
ここは検索すると誤解が生まれやすいところなので、はっきり分けておきます。2003年版のくれない会は、教授選の正式な選挙組織ではありません。
教授候補の選考や投票は医学部の教授たちの世界で進みます。くれない会の夫人たちが直接一票を投じ、財前や菊川の当落を決める場面はありません。
それでも、なぜ教授選編にくれない会が必要なのでしょうか。理由の一つは、教授選による権力の変化を、病院とは違う場所から見せられるからだと思います。

教授会では票数や派閥、推薦候補が動く。その同じ時期に、くれない会では東政子の副会長という席が失われる。二つの出来事を並べると、医学部の権力変化が夫人たちの世界へも波紋のように伝わっていることが分かります。
| 医学部の表側 | くれない会で見えること |
|---|---|
| 第一外科の次期教授を選ぶ | 東家の影響力低下が夫人会の役職にも現れる |
| 鵜飼医学部長が大きな影響力を持つ | 鵜飼典江が会長として中心にいる |
| 財前が鵜飼へ接近する | 杏子も典江との関係を築こうとする |
| 東が退官へ近づく | 政子が副会長から外される |
くれない会は教授選の「黒幕」というより、教授選によって生まれる権力の波紋を映す鏡。この方が、ドラマで実際に描かれている役割に近いと思います。
2003年版全21話の中で教授選がどのように進んだのかは、白い巨塔2003年版全21話あらすじ|各話の見どころを解説でも時系列で整理しています。
くれない会が怖いのは「妻にも肩書がついて回る」から
くれない会の場面には少し誇張された華やかさや可笑しさもあり、政子と典江のやり取りを楽しめるところもあります。それでも笑って見ているうちに、かなり窮屈な世界だと気づきます。
そこで評価されているのは、妻自身の仕事や能力ではありません。少なくともドラマで前面に出る序列は、「誰の妻であるか」と強く結びついています。
夫が医学部長なら会の中心に近く、夫の力が衰えれば妻の立場にも影が差す。東政子が第4話で受けた衝撃は、まさにその構造によるものでした。
ただ、私は夫人たちを単に「夫に依存している女性」とだけ見るのも違う気がします。この世界の価値観を受け入れたうえで、政子も典江も杏子も、自分なりに立場を守ろうと動いています。
自由に見えるわけではない。それでも全員が無意思な駒でもない。この少し嫌な複雑さが、『白い巨塔』らしいところです。
里見三知代にも届いた大学の圧力
くれない会のような夫人同士の関係が意味を持つのは、教授選の時期だけではありません。医療裁判が進む第15話では、鵜飼典江が里見の妻・三知代へ電話をかけます。
里見が原告側に不利ではない証言をする可能性がある中、典江は里見が研究できなくなれば大変だという趣旨の言葉を三知代へ伝え、食事へ誘います。露骨な命令ではありません。それでも「夫の将来」を妻へ語ることで、家庭側から里見へ圧力をかけるようにも受け取れる場面です。
ここで第4話とのつながりが見えてきます。浪速大学の権力は、医師本人へだけ向けられるわけではありません。妻に夫の地位や将来を意識させることで、家庭の中まで選択に影響を及ぼしていきます。
三知代は「地位なんていらない妻」ではない
里見は財前と対照的に、地位や名誉より患者を優先する人物として描かれます。しかし妻の三知代まで同じ価値観で簡単に割り切れるわけではありません。
第10話では、佐枝子から里見が地位や名誉にこだわらないことを羨ましいと言われた三知代が、自分には地位や名誉を求める気持ちも分かると話しています。家族を持つ三知代には、里見の理想だけでは済まない生活があります。
この人物をくれない会の女性たちと完全に反対側へ置くこともできないんですよね。夫の地位を気にすること自体が悪いのではなく、それが本人の医師としての判断まで支配するようになったときに問題が生まれる。その境界が『白い巨塔』では何度も描かれます。
東政子と財前杏子|「教授夫人」という同じ椅子を巡る二人
政子と杏子を比べると、教授選の意味がさらに見えやすくなります。政子は長く第一外科教授夫人として暮らしてきた側で、杏子は財前の教授就任によってその位置へ近づいている側です。
| 東政子 | 財前杏子 |
|---|---|
| 現職教授の妻 | 次期教授を狙う助教授の妻 |
| これまでの地位を守りたい | 新しい地位へ進みたい |
| 夫の退官が近づいている | 夫の教授選が近づいている |
| くれない会で副会長を失う | 鵜飼典江との関係づくりへ動く |

二人が強く意識しているのは、男性たちの教授選の勝敗だけではありません。その結果によって自分の生活や呼ばれ方、周囲からの扱われ方まで変わることです。
そのため私は、くれない会の場面を「女性版の権力闘争」というだけで終わらせたくありません。教授という地位が一人の医師だけに与えられるものではなく、その家族の自己認識や人間関係まで変えてしまう。その怖さを、夫人たちが見せているように感じます。
くれない会を見ると「白い巨塔」が病院だけではないと分かる
『白い巨塔』の権力を象徴する場面といえば、教授会や総回診を思い浮かべる方が多いでしょう。白衣を着た医師たちが並び、教授を中心に廊下を進む光景は、目に見える上下関係そのものです。
くれない会では白衣も診察室も登場しません。それでも、会長、副会長、医学部長夫人、教授夫人という言葉が並び、誰の夫に力があるかによって空気が変わっていきます。
場所が病院から芦屋のホールや家庭へ変わっただけで、人物たちは同じように「上にいる人」を意識しています。
巨塔とは建物そのものではなく、人が地位を見上げ、その地位によって互いの価値まで決めてしまう構造なのではないか。くれない会を見ていると、そんな読み方もできると思います。

くれない会を見返すなら第1話・第2話・第4話・第7話・第15話
くれない会と夫人たちの力関係を中心に見直すなら、全21話の中でも次の回が分かりやすいです。くれない会そのものが毎回主役になるわけではありませんが、教授選から裁判まで、妻たちの世界へ大学の権力がどう入り込むのかを追えます。
| 話数 | 見るポイント |
|---|---|
| 第1話 | 財前の台頭をくれない会の会話から感じ、政子が焦り始める |
| 第2話「贈り物」 | 鵜飼典江の誕生会に教授夫人たちが集まる |
| 第4話「落選」 | くれない会役員改選で東政子が副会長から外される |
| 第7話「毛嫌い」 | 杏子が典江へ高価な辻が花の反物を持参する |
| 第15話「判決」 | 典江が里見三知代へ接触し、里見の研究や将来を話題にする |
この5つの場面をつなげて見ると、教授選の裏話というより、浪速大学という組織から家庭へ権力が染み出していく過程として見えてきます。
白い巨塔「くれない会」のFAQ
くれない会とは何の集まりですか?
2003年版では、浪速大学医学部の教授夫人会として描かれています。第4話のフジテレビ公式あらすじでも「教授婦人会『くれない会』」と明記されています。
くれない会の会長は誰ですか?
2003年版では、医学部長・鵜飼良一の妻である鵜飼典江が会長を務めています。第4話の役員改選でも典江が会長へ再任されています。
東政子はなぜ副会長を外されたのですか?
第4話では、典江が新副会長に医学部附属病院長・則内の妻・喜久子を指名します。公式あらすじでは、東教授が定年を控え、医学部内で力を失いつつあることがくれない会の役員人事にも現れたと説明されています。
くれない会が財前を教授にしたのですか?
いいえ。そのように描かれてはいません。教授選は医学部の教授たちによって進められており、夫人たちが直接投票するわけではありません。くれない会は、教授選による力関係の変化を別の場所から見せる役割が大きいと考えられます。
財前杏子はなぜ鵜飼典江へ贈り物をしたのですか?
第7話で杏子は典江の自宅を訪ね、高価な辻が花の反物を渡します。教授選が進む時期の出来事なので鵜飼家との関係づくりという意味は読み取れますが、その贈り物によって教授選の票が動いたとまではドラマで明示されていません。
里見三知代もくれない会に関係していますか?
第3話の公式あらすじでは、東佐枝子が「くれない会」で出会った三知代へ電話する場面が記されています。また第15話では鵜飼典江が三知代へ直接連絡し、里見の研究や裁判をめぐる将来を意識させるような話をしています。ただし、三知代の正式な会員資格など、ドラマで説明されていないことまでは断定できません。
まとめ|くれない会は教授選の黒幕ではなく「白い巨塔を映す鏡」
『白い巨塔』のくれない会は、ただの華やかな教授夫人の集まりでも、教授選を裏で操る秘密組織でもありません。2003年版で実際に描かれている場面を追うと、もっと面白い役割が見えてきます。
- くれない会は浪速大学医学部の教授夫人会
- 2003年版では鵜飼典江が会長、東政子が当初の副会長
- 第4話で政子が副会長を外され、則内喜久子が新副会長になる
- 政子の「落選」は東教授の影響力低下と重ねて描かれる
- 杏子は教授選の時期に鵜飼典江へ辻が花の反物を贈る
- くれない会の夫人たちが教授選へ直接投票するわけではない
- 第15話では典江から三知代へ、里見の将来を意識させる働きかけもある
- 病院内の権力が家庭や夫人たちの人間関係にも及ぶことを見せている
東政子が副会長を失ったとき、東貞蔵はまだ第一外科教授でした。それでも妻の世界では、すでに「東教授の時代が終わりへ向かっている」ことが形になって現れます。
反対に財前杏子は、まだ教授夫人ではない時期から鵜飼典江との関係へ踏み込んでいきます。一人は失う側、一人は手に入れようとする側。教授選の表舞台とは別の場所で、二人の妻にも同じ権力の波が届いていました。
くれない会を見ると、『白い巨塔』で人々が争っていたのは教授という一つの椅子だけではなかったことが分かります。その椅子の周りには、家族の立場や誇り、人間関係まで連なっていた。だからこそ、一人が上がれば別の誰かの世界まで揺れるのではないでしょうか。
参考にした公式情報
本記事では、フジテレビ公式『白い巨塔』の各話あらすじを参考にしています。
第2話「贈り物」 第4話「落選」 第7話「毛嫌い」 第15話「判決」

