こんにちは、nanaです。
京都人の密かな愉しみルージュのロケ地について、どこで撮影されたのか、あるいは久楽屋春信のモデルになった実在の和菓子屋などの場所が気になっていませんか。
あの美しい映像の世界観にどっぷりと浸りながら、実際に登場人物のキャストたちが歩いた過去シリーズの舞台なども自分の足で巡ってみたいですよね。
この記事では、ドラマの深層に迫る魅力的なロケーションの数々を詳しく紐解いていきます。作品に込められた意味や関連する名所もあわせて紹介しますので、京都での聖地巡礼の参考にしていただければ嬉しいです。
- ドラマの主要舞台となる実在の老舗和菓子屋や名所の詳細な見どころ
- 映像美を支える寺社仏閣や洋館建築が持つ歴史的な背景と深い意味
- 豪華キャスト陣が演じるキャラクターの職業設定とロケーションの関係性
- 過去の作品シリーズと最新作で大きく異なる撮影エリアの意図と楽しみ方
京都人の密かな愉しみルージュのロケ地巡り
いよいよ待望の新シリーズが始まり、物語の舞台となる奥深くも美しい京都の風景にすっかり心奪われている方も多いのではないでしょうか。
本作は単なる観光名所の紹介ではなく、京都という街が千年の歴史の中で培ってきた独自の価値観や、そこに暮らす人々の複雑な機微を、圧倒的な映像美で浮き彫りにしています。
ここでは、ドラマの中心となる老舗和菓子屋のモデルをはじめ、重要なシーンで使われている井戸水や非公開の寺社仏閣など、物語の鍵を握るロケーションをひとつずつ丁寧にご紹介していきますね。映像の裏側に隠されたメッセージを知ることで、ドラマの見方が何倍も面白くなるはずです。

久楽屋春信のモデルは俵屋吉富
伝統的な京町家の奥深さを体感する
ドラマのメイン舞台であり、物語の軸となる京都屈指の老舗和菓子屋「久楽屋春信」として堂々と登場するのが、実在する京菓子の老舗「御菓子司 俵屋吉富」です。
実際の撮影に使用されているのは、烏丸通にある俵屋吉富烏丸店の真西にあたり、古き良き問屋街の面影を残す室町通に面して建つ京長屋風の建物なんですよ。
この建物は、表通りから奥へと長く続く土間である「通り庭」の空間美が本当に素晴らしく、ドラマの映像においても極めて効果的に活用されています。
薄暗い通り庭の先に差し込む光や、そこを歩く人々の足音は、容易には本音を見せない京都人の奥深い内面構造をそのまま視覚化したかのようで、見ているだけでぐっと引き込まれてしまいます。
京都市が定義する「京町家」の要件である「通り庭」や「格子」といった伝統的な構造を見事に満たした、歴史的にも非常に価値の高い美しい建築美を堪能できます。

ファンとして見逃せない面白いポイントは、現実のお店とドラマのセットでの暖簾(のれん)の色彩設計の違いです。
実際の俵屋吉富の店舗では、俵印が染め抜かれた「臙脂色(えんじいろ)」の立派な暖簾が掛けられていますが、ドラマの中の久楽屋春信としては、これを意図的に「紫色」の暖簾に掛け替えて撮影が行われています。
こうした細部の美術的演出に気づくと、ロケ地巡りのワクワク感がさらに高まりますよね。
| 比較項目 | 現実の店舗(御菓子司 俵屋吉富) | ドラマの設定(久楽屋春信) |
|---|---|---|
| 建物の位置 | 烏丸店の真西、室町通に面した京長屋風建物 | 京都屈指の老舗和菓子屋という設定 |
| 暖簾の色 | 臙脂色(えんじいろ)の暖簾 | 紫色の暖簾 |
| 建築的特徴 | 長い土間が続く通り庭、伝統的な外観 | 奥深い京都人の内面を象徴する空間として描写 |
さらに嬉しいことに、俵屋吉富本店から路地を少し西へ進んだ小川通には、「茶ろんたわらや」という白壁の蔵造りを活かしたとっても風情ある甘味処が存在します。
玉砂利が敷かれた飛び石の路地を進むこの空間は、ドラマの余韻にじっくりと浸りながら、実際に極上の京菓子とお茶を味わうことができる最高のスポットです。
聖地巡礼の休憩場所として、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
🌸 京都の伝統を感じる「白竹堂」の京扇子
ドラマの舞台となった歴史ある京都の町家。その奥ゆかしい雰囲気を手元でいつでも味わえるのが、創業300年を誇る老舗「白竹堂」の「京扇子」です。久楽屋春信の紫の暖簾のように上品で深みのある色合いは、日常のふとした瞬間に、ほんのりとした京都の風を運んでくれますよ。バッグに忍ばせておくだけで、背筋がすっと伸びるような大人のアイテムです。
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継承の象徴である銅駝水と銅駝会館
枯れることのない地下水脈からのメッセージ

京都という都市の文化を語る上で、決して欠かすことのできない最重要要素が「水」です。三方を山に囲まれた京都盆地の地下には、琵琶湖に匹敵するほどの巨大な地下水脈が存在すると言われています。
この良質で豊富な地下水こそが、茶道、和菓子作り、酒造り、豆腐作り、さらには京友禅の染色に至るまで、京都の食文化と伝統産業の根幹を長年にわたって支え続けてきました。
本作においてもこの「水」の要素は極めて重視されており、中京区に位置する「銅駝会館(どうだかいかん)」の井戸水(銅駝水)が重要なロケ地として選ばれています。
この銅駝水が持つ意味を深く掘り下げると、作品の根底に静かに流れる壮大なテーマが見えてきます。実はこの銅駝会館は、2015年8月に放送された同シリーズの過去作「京都人の密かな愉しみ 夏」のうち、「水の美学 編」(木屋町 珈琲夢譚)においてもロケ地として取り上げられていた場所なんです。約10年という時を経て、全く同じ井戸水が再びロケ地として採用された事実は、極めて示唆に富んでいますよね。
制作陣は、世代が交代し、主人公がかつての三八子からパリ帰りの洛へと大きく変わったとしても、都市の深層を静かに流れる地下水脈(=文化の基盤)は決して枯れることなく、連綿と受け継がれていくのだという強いメッセージを、この「水」を通じて私たち視聴者に視覚的に伝えているのだと思います。
ロケ地としての井戸は、過去の物語と現在の物語、そして未来へと繋ぐ物理的かつ精神的なメディアとして機能しており、まさに今作のサブタイトルである「継承」を裏打ちする最も感動的なロケーションの一つと言えるのではないでしょうか。
椿の寺として知られる霊鑑寺
容易に踏み込めない閉ざされた精神空間

本シリーズの大きな魅力は、京都の寺社仏閣が単なるステレオタイプな観光名所として消費されるのではなく、そこに暮らす人々の精神的支柱や、厳格な季節の移ろいを示す象徴的な場として極めて丁寧に描かれている点です。
新作の「まことの花」編などの撮影において、その重要な役割を担うロケ地として使用されているのが、京都市左京区の鹿ヶ谷に位置する霊鑑寺(れいかんじ)です。
霊鑑寺は、臨済宗南禅寺派の門跡寺院であり、歴代の皇女が住職を務めてきた格式高い尼寺です。境内には日光椿をはじめとする数多くの名椿が植えられており、「椿の寺」としても全国的に名高い場所ですね。
しかし、普段は一般の拝観を受け付けておらず、春の椿や秋の紅葉など特定の時期にのみ門戸を開くという、非常に閉ざされた空間でもあります。
この非公開寺院ならではの静謐で清められた空気感は、ドラマの中で描かれる京都人の「内に秘めた複雑な感情」や「容易には外部の人間が踏み込めない伝統の分厚い壁」を視覚的に表現するのに、これ以上ないほど最適なロケーションだと言えます。
尼寺という極めて女性的な精神空間は、本作のヒロインたちが抱える使命の重さや、新しい時代に向き合う葛藤と深く共鳴しています。美しい苔庭や静寂に包まれた書院の佇まいは、言葉以上の多くを語りかけてくるようです。
※霊鑑寺の拝観料や特別公開の時期などの数値データや情報は、あくまで一般的な目安となります。普段は非公開のお寺であり、公開の時期や施設のルールは年によって変更される可能性があるため、正確な情報は必ず霊鑑寺の公式サイトや京都市観光協会の案内をご確認ください。ご旅行の計画や最終的な判断は、ご自身の責任のもと、観光案内所などの専門家にご相談のうえ、マナーを守って静かな参拝を心がけてくださいね。
🌺 椿の美しさを纏う「SOU・SOU」のがま口バッグ
霊鑑寺の静寂な庭園にひっそりと、しかし力強く咲き誇る美しい椿の花。その凛とした姿を思い起こさせるのが、京都発の大人気テキスタイルブランド「SOU・SOU」の「椿柄がま口バッグ」です。和装のお出かけにはもちろん、普段の洋服にも合わせやすいモダンでポップなデザインは、パリからやってきたヒロイン・洛のような、伝統と革新を愛する新しい感性にぴったりですね。ちょっとしたお散歩にも連れて行きたくなります。
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鞍馬の火祭で有名な由岐神社
荒ぶる自然と原始的な信仰のエネルギー

静的で内省的な精神空間である霊鑑寺に対して、圧倒的に動的なエネルギーに満ちた場所としてドラマの対比構造を担っているのが、洛北の鞍馬に位置する由岐神社(ゆきじんじゃ)です。毎年10月に行われる勇壮な「鞍馬の火祭」で全国的に知られる、非常に歴史の古い神社ですね。
市街地の洗練された、時に窮屈にも感じる雅な文化とは全く異なり、鬱蒼と茂る巨大な杉木立に囲まれた由岐神社の境内は、京都という土地が太古から内包している荒々しい自然の力や、原始的な信仰のエネルギーを肌で感じることができる場所です。
特に、天に真っ直ぐそびえ立つ樹齢800年とも言われる「大杉」の存在感は圧巻の一言で、人間の小さな悩みなど吹き飛ばしてくれそうなほどの生命力に満ち溢れています。
洗練の極みである和菓子や京料理の世界を描く一方で、こうした土着の力強いエネルギーの場をロケ地として対置させることで、京都という都市が決して一つの顔だけではない、多面的な魅力と奥行きを持っていることが映像からひしひしと伝わってきます。
職人たちが壁にぶつかった時、自らを奮い立たせるために訪れる場所として、鞍馬の厳しい自然はとても説得力を持っていますね。
洛志社の舞台となる同志社大学
西洋と伝統が交差する歴史的洋館群

ドラマの中で、若者たちが集う「洛志社」という名称のキャンパスとしてたびたび登場するのが、京都市上京区に広がる同志社大学の今出川キャンパスです。
重要文化財にも指定されているクラーク記念館や彰栄館などに代表される、明治期に建てられた重厚で歴史的な煉瓦造りの洋館建築群は、見ているだけでもロマンチックで胸が高鳴りますよね。
本作「Rouge-継承-」は、パリからやってきた新しいヒロイン・洛の存在や、イギリスで造園を学んで帰国した若き庭師・幸太郎など、外部の視点、とりわけ「西洋の視点」を非常に強く意識した構成となっています。
京都の伝統産業が直面する閉塞感を打ち破るためには、外部からの新しい風が必要不可欠だというテーマがあるからです。
その意味において、キリスト教主義に基づき西洋の学問や文化をいち早く受け入れてきた同志社大学(洛志社)の洋風建築は、単なる美しいキャンパス風景という枠を超えて、異文化の流入と融合を象徴する極めて重要な舞台装置として機能しています。
千年の都の景観の中に溶け込む赤煉瓦の建物は、京都が古きを温めながらも常に新しいものを貪欲に取り入れてきた、進取の気性に富む都市であることを教えてくれます。
🕰️ レトロな洋館に似合う「KNOT」のアンティーク調腕時計
洛志社として登場する西洋建築の重厚なキャンパス。あの知的でクラシカルな空間にふさわしいのが、日本の職人技が光るカスタムウォッチブランド「KNOT」の「アンティーク調レザーウォッチ」です。イギリスから帰国して京都の庭に向き合う庭師・幸太郎のように、伝統的な渋みとモダンな感性が交差する、洗練された大人の手元を演出してくれますよ。自分だけの組み合わせを選べるのも魅力です。
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萩坂を思わせる高台寺和久傳
大人の思惑が交差する密室の社交場

高岡早紀さんが圧倒的な妖艶さで演じる女将・唯子が切り盛りする高級料亭「萩坂」。京都の政財界の重鎮たちが夜な夜な集うこの大人の社交場の関連ロケ地として、検索ユーザーやファンの間で話題となっているのが、東山区にある名店高台寺 和久傳(わくでん)です。
実際の撮影において、店内のどの部分がどの程度使用されたかの確定的な証拠は公式には制限されていますが、高級料亭ならではの外界から完全に遮断された凛とした佇まいや、数寄屋造りの洗練された建築美、そしてそこで供される旬の食材を活かした京料理の究極の美学を表現するために、こうした京都を代表する一流料亭の空間意匠が色濃く反映されていることは間違いありません。

お座敷という空間は、ただ食事をするだけの場所ではありません。時に密談が交わされ、伝統産業の行く末が決定づけられる、極めて密室性の高い権力の舞台でもあります。
過去のシリーズが若者たちの爽やかな修業を描いていたのに対し、本作ではこうした料亭やオーセンティックバーといった「夜の密室空間」が頻繁に登場し、成熟した大人たちの複雑な人間関係や重圧を見事に描き出しています。
映像から漂うお香の香りや、静かな三味線の音色に、私たちも思わず息を潜めて見入ってしまいますよね。
京都人の密かな愉しみルージュのロケ地と配役
ドラマの魅力を語る上で、「ロケ地」という空間情報と切り離せないのが、そこで生活し、労働し、葛藤する魅力的なキャラクターたちの存在です。本作では、日本を代表する実力派俳優陣が結集し、京都の伝統社会を構成する多様な職業の人物を熱演しています。
ここからは、キャストたちが演じるキャラクターの設定と彼らが身を置くロケーションの深い繋がり、そして物語の変遷とともに舞台がどう移り変わってきたのかを、じっくりと深掘りして解説していきますね。
登場人物とキャストの職業設定
職人たちの生き様と空間が織りなす地理学

本作の最大の魅力は、豪華なキャスト陣が演じるそれぞれの職業が、特定の地域性やロケ地と分かち難く結びついている点にあります。ヒロインの三上洛を演じるのは若手実力派の穂志もえかさんです。
芸術の都パリから京都へやってきた彼女は、外部の視点を持ち込みながら、前作で絶対的な存在感を放っていた沢藤三八子(常盤貴子さん演)の残した重い使命を受け継ぐという、非常に困難な役どころを繊細に演じています。
二人のヒロインの鮮やかな対比は、「去りゆく伝統の体現者」と「新たな時代を模索する継承者」という構図を痛烈に描き出していますね。
男性陣の配置も極めて戦略的で唸らされます。林遣都さんが演じる若林ケント幸太郎はイギリスから帰国した庭師であり、吉岡里帆さん演じる元恋人の宮坂釉子もまた、イギリスで陶芸を学んでいるという設定です。
ここには明らかに「海外での経験を経て、あえて京都の伝統文化(作庭と陶芸)の泥臭い世界に向き合う」という共通のテーマが提示されています。
さらに、京都の経済と文化を裏で支える女帝たちとして、高岡早紀さんが料亭「萩坂」の女将を、名取裕子さんが500年続く老舗呉服商の家付女将を、それぞれ鳥肌が立つほどの存在感で演じ切っています。
西陣を中心とする織物の文化、洛北の自然を借景とする庭園文化、良質な水脈の上に成り立つ和菓子や飲食文化など、人間ドラマの展開そのものが、そのまま京都の「職業の地理学」を鮮やかに解き明かすプロセスになっているのです。
👘 西陣織の技術が光る「seisuke88」のコスメポーチ
京都の伝統産業を最前線で支える職人や女将たちの凛とした姿に胸を打たれた方へ。その美意識を日常に取り入れるのにおすすめしたいのが、伝統的な西陣織の技術を現代風のポップな柄にアレンジしたファクトリーブランド「seisuke88」の「和柄コスメポーチ」です。名取裕子さん演じる老舗の女将もこっそり愛用していそうな、上質で張りのある生地感。毎日のメイクアップタイムが少しだけ特別な時間になりそうです。
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過去シリーズのロケ地との違い
周縁での自己探求から中心部での責任へ

最新作の「Rouge-継承-」をより深く楽しむためには、過去の「Blue 修業中」シリーズと比べて、選ばれているロケ地のエリアにどのような地政学的な違いがあるのかを知っておくことが欠かせません。このロケーションの大胆な移動にこそ、制作陣の隠された意図があるからです。
過去作である「Blue 修業中」シリーズでは、未熟な若き職人たちの修業と成長の過程を描くため、京都の中心市街地(洛中)を遠く離れた、厳しい自然環境に囲まれた周縁のエリアが多く選定されていました。
しかし対照的に、新作「Rouge-継承-」の主要ロケ地は、俵屋吉富がある室町通や、銅駝水のある中京区など、京都の経済・文化のど真ん中である「中心部(洛中)」へと大きく回帰しているのが特徴です。
これは単なる撮影の都合ではありません。物語のフェーズが、郊外の自然の中で自分自身を見つめ直す「若者の自己探求」から、室町通や烏丸通といったビジネスと伝統の核となるエリアで、大人たちが現実の経済活動の重圧や世代交代に直面する「伝統産業の存続と責任(=継承)」へと移行したことを、このロケ地の移動が見事に表現しているのです。中心部ならではの重苦しい空気感が、ドラマの緊張感を底上げしていますね。
修業中編の舞台である洛北と洛西
厳しい自然の中で己と向き合う静寂の場
では、具体的に過去のシリーズではどのような場所が描かれていたのでしょうか。
若者たちの苦悩と成長を描いた「Blue 修業中 燃える秋」編などで頻繁にロケ地として活用されたのは、八瀬、大原、貴船、鞍馬といった洛北の奥深い地域や、実相院、そして一休禅師が幼少期を過ごし「十六羅漢の庭」を持つ洛西の地蔵院などでした。
さらに、京田辺の一休寺や東福寺塔頭の光明院といった、禅の精神性を強く感じさせる見事な枯山水庭園を有する寺院も数多く登場しましたね。
これらのロケーション選定は、「市街地の喧騒や俗世の欲望から離れ、ただひたすらに自己の内面と向き合う修業の場」としての静寂と厳しさを表現するための、極めて必然的な選択だったと言えます。
未熟な(Blueな)若者たちは、いきなり街の中心で活躍するのではなく、まずは中心から離れた周縁の自然の中で、泥にまみれながら自らの技術と精神を鍛え上げる必要があったのです。
画面から伝わってくる洛北の凍てつくような冬の寒さや、苔のむす静かなお寺の風景は、今思い出しても胸が締め付けられるような美しさがありました。
幸七宝編の宮川町と冬編の吉田神社
生活の息遣いが残るリアルな花街と行事
また、過去の「幸 七宝」編では、京都の五花街の一つである宮川町(宮川筋5丁目周辺)が重要な撮影場所として使用されていました。
なぜ有名な祇園ではなく宮川町だったのでしょうか。それは、お茶屋や置屋が軒を連ねるこの地域が、祇園ほどには大々的に観光地化されておらず、芸妓さんや舞妓さんの日々の厳しい稽古や生活のリアルな息遣いが、より密接に感じられる本物の花街の風情を残しているからだと推測できます。
さらに「冬」編においては、京都最大級の節分祭で知られる左京区の吉田神社が登場しました。底冷えする京都の厳しい冬の寒さを乗り越え、春を迎えるための伝統的な年中行事が、人々の暮らしの確かなリズムとして映像の中に美しく刻まれていましたね。
また、お茶の産地である宇治市の興聖寺の琴坂なども、美しい風景として切り取られていました。
こうした過去作品のロケ地データを振り返ると、本シリーズが常に「表層的な絵葉書のような観光名所」を意図的に避け、「生活に深く根ざした路地裏」や「人々の精神修養の場」という「深層の京都」を描き出そうと心血を注いできたことがよく分かります。
この一貫した美学があるからこそ、私たちはこのドラマから目が離せないのだと思います。
京都人の密かな愉しみルージュのロケ地まとめ
ドラマの余韻を味わう、あなただけの聖地巡礼へ

ここまで、「京都人の密かな愉しみ ルージュ-継承-」のロケ地について、久楽屋春信のモデルとなった俵屋吉富から、地下を流れる銅駝水、精神性を象徴する霊鑑寺、そして過去シリーズとの比較まで、かなりマニアックに幅広く紐解いてきました。
今回の徹底的なリサーチを通じて改めて感じるのは、このドラマに登場するロケ地は、単なる美しい背景素材などでは決してないということです。
それは、京町家の奥深さが示す登場人物たちの心理的メタファーであり、決して枯れることのない地下水脈が象徴する文化の不可分な連続性であり、職人たちの修業から継承へのフェーズ移行を示す、極めて厳格で計算し尽くされた舞台装置なのです。
ドラマの映像美を堪能した後は、ぜひ実際に現地へ足を運んでみてください。画面越しでは伝わらない京都の冷たい空気や、路地裏の匂い、そしてそこで暮らす「京都人のリアルな息遣い」を肌で感じ取れるはずです。
マナーを守って聖地巡礼を楽しみながら、ガイドブックには載っていない、あなただけの特別な京都の余白を見つけてみてくださいね。
※記事内でご紹介した店舗の営業時間や寺社の拝観情報、特別公開の有無などは、すべて執筆時点のものです。聖地巡礼でお出かけの際は、行き違いを防ぐためにも、必ずご自身で公式サイトなどの最新情報をご確認いただき、地域住民の方々への配慮と安全を第一に楽しんでくださいね。
💄 ルージュ(Rouge)の情熱を秘めた「京都セルロイド」の万年筆
本作の美しいサブタイトル「Rouge」が持つ、内に秘めた熱い情熱と、伝統を受け継ぐ大人の魅力をそのまま体現したような逸品が、「京都セルロイド」の「金魚柄(赤)万年筆」です。職人の手仕事によって生み出される、べっ甲のような奥深い赤のグラデーションは、まさに京都の深層世界そのもの。ドラマの余韻にじっくりと浸りながら、誰か大切な人へ向けて、手書きの手紙をしたためたくなりますね。一生モノの道具として育てていける一本です。
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